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医療機器開発は外資系企業が多く、日系企業は少ない傾向にあるため案件を見つけにくいです。そこでフリーエンジニアは、医療機器ソフトウェアに限らず医療全般に視野を広げた案件探しが得策といえます。
診療予約システム開発は多くの病院が抱える課題解決に期待される分野で、待ち時間の短縮と同時に医療事務従事者の負担を軽減するものでもあります。医療現場の実情をよく理解したシステムが求められることになるでしょう。
東芝、松下など、大手家電メーカーを始めとし、あらゆる業種の企業が医療機器開発へ参入しています。医療知識に限定せず、ITスキルと発想力に長けるエンジニアの需要はますます増えることが期待できます。
一般人の目には、最先端の医療技術が組み込まれている医療機器は専門の研究機関だけが製造を許される製品であるように映ります。けれども、近年では家電メーカーなど異業種の企業が続々と医療機器開発の分野に参入しています。その大きな理由として、高性能の医療機器が小型化されて家庭内に普及するようになった背景が挙げられます。ポータブルなメディカルチェック商品により、ユーザーは自分の血圧や食事のカロリー量などを手軽に計測できるようになりました。これは生活習慣病予防の観点から言っても非常に望ましいことであり、政府も重要な施策の一つとして新商品の開発を推進しています。将来性豊かな医療機器開発業界は、エンジニアにとって非常に魅力的な職場といえます。
いち早く社内に医療機器開発部門を設立した東芝は、世界一を目指して商品開発に着手。現在では日本国内トップ、世界でも4位という圧倒的な業界シェアを確立しました。そんな東芝メディカルシステムズは、新商品の開発にはイノベーションをもたらす「発想力」が必要であると主張しています。その最たる例が、東芝メディカルシステムズが開発したMRAです。酸素と結びついて非磁性体となった動脈血、酸素と結びついていないため磁性体のままになっている静脈血、両者の磁性の違いを利用して造影剤不要の画期的な血管撮影システムを確立しました。シンプルな物理現象を医療技術に活かす創造力が世界中から賞賛されています。関係者の間からは、医療機器の開発は人の命に直結する仕事なので大変やりがいがあるとの声が聞かれます。
松下電器のヘルスケア部門は、50年代から補聴器の開発に携わってきた歴史ある部署です。近年では自社のノウハウを活かし、家庭と医療機関をネットワークで結ぶIT系の医療機器など身近なデジタル機器の開発を推進しています。同社は、「患者さんの笑顔こそが医療機器開発の原動力になっている」と述べています。自分の開発した超音波診断装置の臨床実験に立ち会っていた時、お腹の中で動く赤ちゃんを見た妊婦さんがとても喜んでいたのが印象的だったと開発者の一人は専門誌のインタビューで話しています。研究室にこもって黙々と作業するようなエンジニア職とは一線を画す魅力的な仕事なのです。
大学の医学部を卒業していなければ医療機器の開発に携われないのではないかと思っている方が少なくありませんが、そんなことはありません。医療機器メーカーは適材適所の人事配置を行っているため、医療と無関係の技術者でも十分に仕事に携われるチャンスがあります。実際、業界内ではプログラミングや統計解析などコンピュータのスキルを持ったエンジニアが中途採用で多く働いているそうです。フリーエンジニアにとって、この時代の流れはチャンスといえるでしょう。
現在の医療では、医師の腕や知識、熟練度によって、患者が受ける医療レベルに差が出てしまうのが実情です。しかし、医療機器開発の進歩によって、従来ごく一部の神がかり的な技術を持つ医師にしかできないとされた繊細な手術を他の医師でもできるような機械ができるなど、医療現場全体が大きな発展を遂げようとしています。今後はロボット工業や人工知能なども医療現場に投入されることになるでしょう。
短時間で膨大な画像の処理を可能とするCell/B.E.を医療分野におけるCT、MRIなどの画像処理に応用することにより、医療機器の高性能化を実現するプロジェクトの概要と、実際に参加したフリーエンジニアの体験談を紹介します。高水準での品質確保と、さらなる品質向上に向けてエンジニアたちの徹底したこだわりと苦労が垣間見える、興味深い体験談です。
医療現場が抱える課題解決と医療の再生には、ITの力が不可欠となっています。IT技術に寄せられる期待値は無限であり、エンジニア冥利に尽きる仕事ができる分野ともいえるでしょう。医療分野のIT化促進において活躍が期待される、医療情報技師の価値にも注目が集まっています。現在有資格者は8,000人以上ですが今後ますます増えてくることが予想されます。