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医療機器開発は外資系企業が多く、日系企業は少ない傾向にあるため案件を見つけにくいです。そこでフリーエンジニアは、医療機器ソフトウェアに限らず医療全般に視野を広げた案件探しが得策といえます。
診療予約システム開発は多くの病院が抱える課題解決に期待される分野で、待ち時間の短縮と同時に医療事務従事者の負担を軽減するものでもあります。医療現場の実情をよく理解したシステムが求められることになるでしょう。
東芝、松下など、大手家電メーカーを始めとし、あらゆる業種の企業が医療機器開発へ参入しています。医療知識に限定せず、ITスキルと発想力に長けるエンジニアの需要はますます増えることが期待できます。
医療の現場と言えば、最後の砦と呼ばれるような、その分野の第一人者がほぼ一日がかりで大手術を行う、といった緊迫した光景を思い浮かべます。そのようなエキスパートには独特の直観があり、普通では気づかない異常を瞬時に見分けて、危険な手術を無事成功へと導くことも少なくありません。この直観を養うものは、それまでの数限りない経験や同僚あるいは先輩その他の経験談の集積等であり、様々な専門職で見受けられるものです。その一方で医療機器の高度化により、平均的な医療スタッフが高度な治療を安全かつ確実に行うことが出来ないか、という期待に応えようという開発も進んでいます。例えば5項目を3段階で評価し、その合計点数で新生児の身体状況の危険性を把握することにより、新生児の死亡率減少に大きく貢献した「アプガー・スコア」というアルゴリズムは、古典的ですが後者の先駆といえるでしょう。
人間の判断能力が、優れた記憶力に基づくという一面は否定できません。しかし、その記憶力に限って言えば、近年のコンピュータ処理能力の高速化に伴い、人間よりコンピュータの方が勝るようになりました。膨大な数の患部映像を記憶させておくことにより、目の前の患者の病名を特定することが難しい「診断」にも、コンピュータが一役買っています。また、手術の現場でも、一昔前の大きな傷跡の残る開腹手術から、ほんの小さな穴をあけてモニターを見ながら行う内視鏡手術へと着実に移行しています。もちろんこのような医療機器の取り扱いには習熟することが必要ですが、それでもごく一握りの「名医」にしかできなかった神業が、機器の導入によって普及するというメリットは計り知れません。
最近ではロボット工学も急速に発展し、人工知能の研究も進んでいます。あらゆる面で高速化、高性能化する科学技術の集大成として、「医は仁術」という専ら、お医者様への畏敬に満ちた診療現場から、オートメーション化された工場のような味気ない現場に移るかのような危惧も覚えます。しかし、決して医師に対する敬意が損なわれるわけでも、人間味の無い薄情な診療が流行るわけでもなく、むしろ医療現場のあちこちに散らばっている素晴らしい知識や経験を集積し、応用できる範囲を広がるものと言えるでしょう。「医者の夢は、この世からあらゆる病が無くなり、医者が不要な世の中になること」というぐらい、人類と病との戦いは終わることがありません。根絶したと思っていた病が、突然更に強力になって猛威を振るったり、抗生物質の効かないウィルスに進化してしまったり、とコンピュータが赤子も同然に無力な現場は、世界中にいくらでもあります。従ってコンピュータに任せられる部分は思い切って任せてしまい、人が必要とされる分野に思う存分その能力を投入するという分配が必要なのです。
現在の医療では、医師の腕や知識、熟練度によって、患者が受ける医療レベルに差が出てしまうのが実情です。しかし、医療機器開発の進歩によって、従来ごく一部の神がかり的な技術を持つ医師にしかできないとされた繊細な手術を他の医師でもできるような機械ができるなど、医療現場全体が大きな発展を遂げようとしています。今後はロボット工業や人工知能なども医療現場に投入されることになるでしょう。
短時間で膨大な画像の処理を可能とするCell/B.E.を医療分野におけるCT、MRIなどの画像処理に応用することにより、医療機器の高性能化を実現するプロジェクトの概要と、実際に参加したフリーエンジニアの体験談を紹介します。高水準での品質確保と、さらなる品質向上に向けてエンジニアたちの徹底したこだわりと苦労が垣間見える、興味深い体験談です。
医療現場が抱える課題解決と医療の再生には、ITの力が不可欠となっています。IT技術に寄せられる期待値は無限であり、エンジニア冥利に尽きる仕事ができる分野ともいえるでしょう。医療分野のIT化促進において活躍が期待される、医療情報技師の価値にも注目が集まっています。現在有資格者は8,000人以上ですが今後ますます増えてくることが予想されます。